①「英語で乗り物(車、タクシー、バス、船、飛行機など)に乗り込むとき、2種の表現がある。get inとget onの使い分けを明らかにしたうえで、その区別の理由を推測しなさい。
報告書:英語の乗り物に関する使役・移動表現の使い分け分
1. 目的
英語において「乗り物に乗る」という動作を表す際、get in と get on の2種類の表現が存在する。これらの使い分けの規則性を明らかにし、なぜそのような区別が生じるのか、その背後にある概念的な理由を考察する。
2. 「get in」と「get on」の分類整理
乗り物の種類によって、使用される前置詞は以下のように明確に分かれる。
| 表現 | 主な対象(乗り物) | 動作の特徴 |
| get in | 乗用車(car)、タクシー(taxi)、トラック、小型ボート | 体を曲げて「中へ入る」感覚。 |
| get on | バス、電車、飛行機、船、自転車、バイク、馬 | ステップを上がり「プラットフォームに乗る」感覚。 |
3. 区別の理由に関する推測
なぜ乗り物によって使う言葉が変わるのか。そこには「空間の捉え方」と「動作の自由度」という2つの要因が推測される。
3.1 「囲まれた箱」か「開かれた床」か
- get in の理由: 乗用車などは天井が低く、座席が空間の大部分を占めている。そのため、乗り手にとってその場所は「包み込まれる空間(Container)」として認識される。中に入る際は体を小さくして「潜り込む」動作になるため、内部を指す
inが使われる。 - get on の理由: バスや電車、飛行機などの大型の乗り物は、内部に「通路」があり、立って歩くことができる。これらは乗り物というよりは「動く床(Platform)」や「建物の一部」のように認識される。そのため、床の上に足を乗せるという感覚から、表面を指す
onが選ばれる。
3.2 「乗る姿勢」の自由度
また、乗り込む際の姿勢も影響していると考えられる。
- on: 自転車やバイクのように、またがって「上に乗る」もの。あるいは、大型の乗り物のように「直立して歩ける」もの。
- in: 座った姿勢が基本であり、自分の周囲を壁に囲まれている感覚が強いもの。
4. 適用範囲の検証と例外的なケース
この「歩けるかどうか」という基準は多くの例に当てはまるが、境界線が曖昧なケースもある。
- 小型船と大型船:手漕ぎボートのような小さなものは、中で立てないため
get in a boatと言うことがある。一方で、デッキがあるような船はget on a shipとなる。これは「サイズ」が認識を左右する例である。 - 自家用車 vs 公共交通機関:自分の車(Private)は「自分を包む空間」なので
inだが、公共の乗り物(Public)は「サービスという場に乗る」という意識からonが好まれるという側面もある。
5. 結論
get in と get on の使い分けは、単なる暗記対象ではなく、その乗り物が**「包み込まれる箱(in)」として機能しているか、あるいは「立って歩ける床(on)」**として機能しているかという、物理的・心理的な空間認識に基づいている。
この感覚を理解することで、未知の乗り物(例:宇宙船や未来の乗り物)に対しても、その形状や規模に応じて適切な前置詞を選択することが可能になる。
