③「関係代名詞の制限用法と非制限用法との本質的な違いを英語の具体例と共に説明しなさい。
関係代名詞の制限用法と非制限用法の本質的相関
1. 目的
関係代名詞における「制限用法」と「非制限用法」が、先行詞(修飾される名詞)の特定においてどのような役割を果たすかを明らかにし、その意味的な違いを分析する。
2. 本質的な違いの定義
| 用法 | 形式 | 役割 | 情報の重要度 |
| 制限用法 | カンマなし | 先行詞を限定(絞り込み)する。 | 修飾節がないと、誰/何を指すか特定できない。 |
| 非制限用法 | カンマあり | 先行詞に補足説明を加える。 | 先行詞はすでに特定されており、修飾節は「おまけ」の情報。 |
3. 具体例による意味の比較分析
以下の2つの例文を比較すると、書き手の前提としている状況の違いが明確になります。
① 制限用法(特定のために必要)
- 例文: I have two brothers who live in Tokyo.
- 意味: 「私には、東京に住んでいる兄弟が2人います」
- 分析: この文では、「東京に住んでいる」という情報が兄弟を絞り込む役割をしています。他に東京以外に住んでいる兄弟がいる可能性を強く示唆します。
② 非制限用法(すでにある情報への補足)
- 例文: I have two brothers, who live in Tokyo.
- 意味: 「私には兄弟が2人いて、(その2人は)東京に住んでいます」
- 分析: カンマがあることで、話者はまず「兄弟が2人いる」という事実を完結させています。つまり、兄弟は全部で2人しかいないことが確定しており、「ちなみにその2人は東京に住んでいる」という追加情報を添えているに過ぎません。
4. 書き分けの基準と論理構成
この二つの使い分けの本質は、「その修飾語がなくても、対象が誰(何)であるか聞き手に伝わるか」という点にあります。
- 制限用法を使うべき時:複数の候補の中から、特定のものを指し示したい場合。例: The car that I bought yesterday broke down. (昨日買った「その」車が壊れた)
- 非制限用法を使うべき時:固有名詞(人名や地名)など、説明しなくても一つに決まっているものに情報を足したい場合。例: Mt. Fuji, which is the highest mountain in Japan, is beautiful. (富士山は、すでに特定されているので補足扱い)
5. 結論
制限用法は「情報の絞り込み(Identifying)」、非制限用法は「情報の追加(Adding information)」という、文脈における情報の優先順位の違いに基づいています。この使い分けを誤ると、家族構成や事実関係が誤って伝わる可能性があるため、カンマ一つの有無は論理的な情報の正確性に直結すると言えます。